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個人的な「悪魔払い」のお話し。 【オリジナル原稿】

 妻と娘が寝静まったリビングで、ぼくはダンボール箱を漁っていた。フランス移住に向けて整理中だった本の山から、ある一冊の本を見つけるためだ。数分かけてやっとのことで掘り起こすことができた。(たぶん)原稿の一部であろう表紙カヴァーの『本当の戦争の話をしよう』である。

 荷造り中だったダンボールのなかから引っ張り出してきてでも、これを読まなければならないと思ったのにはもちろん理由がある。それは「悪魔払い」である。なんとも物騒な言葉を持ち出したが、いまこれを書いている 2020年1月8日(水) のニュースやSNSにはそれと同等か、それ以上に物騒な言葉が踊っている。「戦争」だ。

 イランとアメリカ間の関係悪化によるものである。この問題がどのように転んでいくのか、専門家でもないぼくには全くわからない。ただ、ニュースや数名の信頼できる有識者の言葉を読み、ぼくは嫌な感情の塊みたいなものが胸につっかえるのを感じた。もしくはぼくの心を真っ黒い雲が覆っていくような、そんな重さを感じた。

 村上春樹さんの『女のいない男たち』のまえがきにこんな一文がある。「それとも僕はそのような「悪魔払い」を個人的に必要としているのかもしれない」イランとアメリカのことを知ったとき、個人的に忘れようにも忘れられない一文を思い出し、『本当の戦争の話をしよう』を読まなければならないと思ったのだ。それは「悪魔払い」のために。どうしても。

 そしておそらくは、ぼくの心がこの文章を書くことを求めているような気がした。だから、「悪魔払い」とは一体どういうことなのかなど、どうしてもディープにならざるを得ないテーマであるため、この note の本(のようなもの)である『ヴェヴァラサナ王国』オリジナル原稿として書こうと思う。

 これは、『ヴェヴァラサナ王国』のオリジナル原稿です。この note の本(のようなもの)をご購読いただいている方だけが読めるようになっています。2,000円の買い切りで、2020年1年間ぶんの note 読み放題、ここでしか読めない限定コンテンツをどんどん追加予定です。

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テイク・イット・イージー
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物書きや編集者もやっている、偶然の風に吹かれて生きる旅人。同人誌『ブンガクフリマ 28ヨウ』に短編小説が収録されています。ツイッターも。https://twitter.com/hiroomisueyoshi

コメント1件

ありがとうございました、おどろおどろしい感覚もあるのですが、こんなときだからこそ、ひとり一人の穏やかさがたいせつな気がします。

心配にかられた心は、より深い混乱を生むと思うからです。

大難もひとり一人の、意識のもちかたで小難で済むことを祈ります。
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